ヒアリングを重ねながら、日本の風土が生み出した日常に溶け込む等身大のラグジュアリーという日本ワインの良さと、上質な日本ワインをより多くの人に楽しんでほしいというサントリーチームの意思への理解を深めていきました。一消費者としてのワイン購入に関する事例や実体験をプロジェクトメンバー間で共有しながら、消費者心理を整理。消費者が抱いている「ワインを楽しむことへの敷居の高さ」というインサイトに、メンバー自身を重ねることで、インサイトの解像度を高め、ブランド側とユーザー側両方の視点を行き来しながら最適なブランドコミュニケーションを模索しました。
従来の敷居が高い輸入ワインとは一線を画し、「日本ワインがもたらす新しい豊かさを伝え、共感と応援したいという気持ちを生み出す」ことを目指して、「SUNTORY FROMFARM OnlineShop」という場所が生まれました。 画一的な方法ではなく人の手で土からこだわって作っている様子を直感的に伝えるため、作り手や土着的な魅力を織り交ぜながら、日本ワインの入り口として自由でオープンなトンマナを設定しています。メインビジュアルはブランドの資産でもある登美の丘ワイナリーで撮影。美しい場所を日本ワインらしい”贅沢”の象徴として展開することで、心が満たされるような豊かさを表現しました。
運用していくにあたり常にブランドらしい発信ができるよう、フェーズに合わせたコミュニケーションプランを設計・ご提案。 ECサイトでは、商品群を前面に押し出すのではなく、日本ワインが持っている日常の中でのささやかな贅沢感や、日常を日本ワインが彩る豊かな雰囲気を、撮り下ろした写真から言葉回しまでこだわって醸成しました。常にユーザーの視点を意識しながらクラフトマンシップや作り手の思いが一方的に発信されないよう、消費者が欲している情報やワクワクするコンテンツも準備し、作り手と飲み手のバランスも意識した構成に仕上げています。
ブランドの成長にあわせて継続的にサイトをアップデートしていくことを前提に、立ち上げ時はスピーディーかつシンプルにブランドらしさを実装することを意識しています。
直近の展開だけではなく、発展に合わせた企画や見せ方の方向性などアイディアをご共有。 ブランド自身で運用していけるようなサポートを行いました。
ECサイト構築も含むブランド立ち上げプロジェクトから半年を経て、ブランドがもつタッチポイントごとの体験がどうあるべきか、どう連携するべきなのか整理し、具体的な施策へと昇華するためのプロジェクトがスタートしました。ブランドが自走する中で見つかった課題や改善ポイントを共有いただいた上で、内容を整理し、優先度をつけながら具体的な施策の検討と提案、実現へ向けたブランドのアクションをサポートしました。
まずはブランドサイト、ECサイトにおける役割や機能を整理。新規顧客との接点となるブランドサイトではブランドの世界観を表現し、ECサイトへ遷移した顧客が商品・ワイナリー・コンテンツに触れられるようにすることで、商品価値からワイナリーの価値、購入体験までを一つにつなげる場所と位置づけました。ブランドサイトの位置づけに合う内容を構成し実装も担当しました。また、顧客と共にブランドを成長させていくコミュニケーションを実現するため、ECサイトで伝えるニュアンスや、SNSにおける発信の温度感を模索。ヒエラルキーフリーな価値観を持つ日本ワインの自由さ、これまでのワインで画一化していたスタイルや奥深いゆえに難しいイメージにとらわれない、新たなワインとの付き合い方や「日本ワインのあるくらし」を発信する基盤を作りました。
ワイナリーでの購入からECサイトへ訪れるきっかけづくり、オフラインとオンラインの境界線をなくすことを目的とし、ロイヤルティプログラムの導入を提案。ワインを楽しみながら集めたポイントを使うことで、日本ワインを深く知ることができ、SUNTORY FROMFARMを堪能できるような仕組みの検討、実現するためのアプリ検証を実施しました。
一度でも接点を持った顧客のエンゲージメントを高めるため、またSUNTORY FROMFARMでの体験後のブランドへの信頼や愛着を醸成するため、CRM施策を検討。顧客視点で考えるポイント還元やステップメールの内容のアップデート、レビュー機能の実装、ECサイトと店舗を連動したポイント付与などの活用を提案。
今後ワイナリーがどのような場として存在するべきか、店舗の方向性やブランド体験をより良くするための施策アイディアを共有し、ブランドにおける成長の道筋を照らしながら進行しました。
ECサイトでは、まず知名度の低い日本ワインを知ってもらうために、日本地図上にワインをマッピング。産地を可視化することで、ワインへの愛着を抱いてもらえるようなコミュニケーションを狙いました。また、商品検索においては、日本ワインを気軽に楽しく選んでもらえるように、味わいや産地、季節、シーン、ペアリングなどのビジュアルイメージから直感的にワインを探せる「FIND A WINE」というコンテンツを提案。また、ラベルでは伝わりきらないワインの味わいをレーダーマップで表現したり、全体のラインナップを4章限にマッピングしたりと、ワイン初心者にも選びやすく、なにから始めるべきか迷いやすいワインのイメージを払拭しこれまでの常識を覆す体験を目指しました。
ビジュアル面では、シーンごとの選びやすさやペアリング、「日本ワインのあるくらし」の具体的なイメージをユーザーに想起してもらうために、ワイナリーとハウススタジオでの撮影を実施。日本ワインが暮らしの中にある、等身大の贅沢を表現するため、カジュアルでありながらも贅沢という相反する要素が両立した全く新しいワインの世界観をイメージ。 また、食シーンの表現では「四季」を意識することで旬の贅沢感を演出。サイトの表現においては縦書きのキャッチコピーと合わせることで日本らしい表現にこだわりました。輸入ワインに比べてまだまだ認知度の低い日本ワインをサイト上でいかに楽しく選んでもらえるか、美しいビジュアルからインスピレーションがわくことを重視したページ構成を実現しました。
ワイナリーでワインを購入後にECサイトへ訪れるきっかけづくりをするために、店舗でのコミュニケーションや好みに寄り添うパーソナライズを含む施策を検討。ワインの選びやすさを向上させるため、味わいのレーダーマップをデザインしたワインカードを制作し、ワイナリーやイベントで活用。また、リーフレットやテイスティングシート、店舗POPの内容のアップデート、会員登録を促す施策を提案しました。 また、「ワイナリーは見学するものではなくリトリートできる場所に」という目標を見据え、ワイナリーでの体験をさらに特別なものにするための改善施策を提案。全体のブランド体験の中で、ワイナリーでの体験を特別なものとして演出するため、象徴的なポイントや改善ポイントを共有しました。
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Tags:クリエイティブ開発 / ブランドグロース / 新規立ち上げ
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Date:2021.08 〜 2021.10 , 2022.04 〜 2022.09
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