UPWARDでは事業拡大に伴い、ブランドとしての新たなステージへの挑戦を見据えて、ブランドリフレッシュを実施。そのプロジェクトにおいて、これまで指針としてきたMVV(Mission・Vision・Value)に加え、まだ言語化されていなかったパーパスの言語化から社内共有、ブランドにおけるクリエイティブ開発(ロゴ、サービスアイコン、ブランドガイドラインの策定)と、コーポレートサイトのリニューアルをFRACTAにてサポートしました。
UPWARDの次なるステージを見据え、社内外における共感の拠り所となる「存在意義=パーパス」を言語化すべく、CEOを筆頭に業務責任者に対し“これまでの歩み”と“これから描くビジョン”についてインタビューを実施。加えて、全社員を巻き込んだ共創型のプロジェクトにするべく社内アンケートも集計。さらに一部社員へ追加でヒアリングすることで現場メンバーの意見も吸い上げ、ブランドへの想いを俯瞰できるよう、時間をかけて丁寧に意見を集約しました。
集約した意見を分析してみると、「人のリアルなコミュニケーションの価値を信じている」「現場の第一線で働く人=フィールドワーカーの存在を常に中心に据えている」「共にカスタマーサクセスを描こうとしている」など、フィールドワーカーの可能性を拡げていきたいという強い想いが共通項であるとわかりました。
それらのデータをもとにプロジェクトを牽引するCEOと議論を交わしながら、パーパスとしての言葉選びをブラッシュアップ。最終的に「フィールドワーカーをクリエイティブな存在にしたい」というCEOの想いを反映させた「Inspiring Upward Creativity」へと決定しました。このパーパスの定義により、UPWARDは「フィールドワーカーがより独創的に働くためのソリューションを提供することでその潜在能力を引き出し、企業や社会の成長へ寄与することが存在意義の中心である」という方針にまとまりました。
パーパスの策定と同時に、ロゴをはじめとするブランドクリエイティブ開発も進行していきました。クリエイティブ開発においては、提案の前段階でオンラインとオフラインのハイブリッドワークショップを実施。ビジュアルやデザインなど、言葉のやり取りでは共通認識がもちにくい要素をチーム全体でイメージ共有できるよう、フラットに意見を出し合いながら、フィールドワーカーのためにあるべき姿、それを体現するクリエイティブへの意識統一を図りました。
コーポレートロゴのリフレッシュにおいては、グローバルでも通用するような、UPWARDの本質的な価値を届ける「シンプルで堂々とした」精神性を意識しつつ、現代的なフォルム感へアップデートしたデザインに仕上げました。
ブランドアイコン開発にあたっては、ブランドの象徴的なピンマークのデザインをUPWARDのUIデザイナーから共有いただき、どんなかたちで活かせばこれからのUPWARDにフィットするのかをFRACTAにて検証。アプリケーションアイコンへの適用も想定しながら種類やかたちの異なる複数案を提案し、チームで検討していきました。様々なタイプを検討した結果、直感的にUPWARDの提供サービスを理解できるシンプルなデザインに着地し、精緻化ののち実装に至りました。
また、ブランドカラーは従来の青みをベースに彩度をあげた「UPWARD BLUE」に定めました。これまで使用されていた紺色は、オフラインコミュニケーションの価値に重きをおく同社において、共有資料の印刷時に最適な色出力がされず、異なる色に見られてしまうという課題がありました。そこで、これまでのビジネスを象徴する青ベースは変えず、デジタルの時代に即した近代的かつパーパスにも定めたフィールドワーカーの“創造性”を刺激するような青を提案しています。その過程で印刷した場合の青も検証し、オフラインでもブランドカラーが顧客に最適に届くよう設計しました。
上記のクリエイティブを社内で適切に運用するため、最終的にはブランドガイドラインを共有しました。UPWARD社内では、かねてから社内での資料フォーマットやクオリティのバラつきを懸念されていました。サービスにおけるUI/UXのクオリティの高さに誇りを持っており、資料にもそれが反映されている状態が望ましいという想いを汲み、スタンダードなガイドラインから一歩踏み込んだものを作成しました。色の使い方から書体の統一、パワーポイントをつくる上でのポイントを記載したドキュメントルールなど、詳細な規定を盛り込んでいます。UPWARD社から提供する資料などのクオリティを高めることで、顧客であるフィールドワーカーの創造性にも間接的にアプローチできるよう設計しました。
これまでに調査してきた社内の想いや開発したクリエイティブをもとに、コーポレートサイトのリニューアルに着手。従来のサイトで解消したいと考えていた、“情報が混在しており、実際のサービスがどのようなものかが伝わりづらいという点”について議論を深めていきました。具体的には、多くの文字情報がベースになっていることやフリー素材の活用がUPWARDの魅力を表現しきれていない要因であると分析。これらの課題を考慮し、ブランドが大切にするUI/UXの直感的な使いやすさの実現とイラストやグラフィックを用いてブランドらしさを表現することを念頭に、アプリが提供するデータ管理などの機能だけでなく、フィールドワーカーに次の行動への気づきを与えることがサイト上で実現できるよう、機能整理を実施しました。UPWARDの想いの解像度を高め、それらがサイト上で顧客へ伝わるかを確認しながらともに設計し、ブラッシュアップすることで体験としてサイトへ落とし込みました。
パーパスが言語化されてから、社内浸透へ向けて本プロジェクトのプロセスとアウトプットをわかりやすくまとめたストーリーブックの制作も行いました。UPWARDのあるべき姿として定義したパーパスですが、今後のさらなる企業成長・変革を社員とともに加速させることもパーパスの目的であるため、その浸透に向けたストーリーやシナリオの作成も担い、プロジェクトで定義・開発されたものが社内で機能するよう、実装をサポートしました。また、プロジェクトの過程では、ブランドリフレッシュを社員に伝えるための全社説明会にFRACTAのチームメンバーが参加。事前に人事責任者と打ち合わせを実施して社内浸透における課題点を洗い出し、説明会ではそれらをもとにブランドリフレッシュの目的や、プロジェクトでどんなことを定めていくかなどのマイルストーンをFRACTAより共有し、社内の共通意識を醸成する一翼を担いました。
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Tags:クリエイティブ開発 / ブランドグロース / リブランディング / 企業ブランディング
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