5PM Journalは、2020年にスタートしたキュレーションメディアです。丸井グループに属するD2C&Co.(ディーツーシーアンドカンパニー)株式会社によって運営されています。
「D2C(DtoC)」と称される、次世代の担い手となるブランドを取り上げ、感度が高い読者とブランドの出会いを実現するメディアとしてスタートしました。
メディア・ブランドが一体となり発信やコラボレーションを行うことで、広告・店舗とは異なる顧客体験を届けることを目指しています。
5PM Journalは個性的で、尖ったコンセプトを持つブランドを取り上げるメディアです。
例えば、サウナ愛好家のための「ヴィヒタ(白樺)の繊維で作られたタオル」や、コーヒー愛好家のための「パーソナライズされたコーヒーの定期便」といったブランドを取り上げてきました。
これらのブランドは、熱心な愛好家のコミュニティに響き、強く支持されています。
一方で、取り上げるブランドの1つ1つがマニアックであるがゆえに、5PM Journalは、メディアとして無視できない指標であるPV数(ページビュー数)を伸ばしにくいという課題を抱えていました。
そこで、5PM Journalは、メディアとしてのコンセプトを「偏愛」と再定義し、ブランドの紹介記事に加えて、読者の幅を広げられる記事コンテンツも揃えるメディアとして、リニューアルを行うことになりました。
リニューアルをFRACTAと一緒に実施するにあたり、特に実現したいことは以下の3つの要素でした。
・「偏愛」というコンセプトが伝わるサイトデザイン
・サイト回遊性およびPVを向上するための機能実装
・将来的にブランドの商品の購買・マネタイズに向けた、検証を行うための基盤作り
5PM Journalはブランドと読者の出会いを促すメディアであるため、読みやすく楽しいメディアであることはもちろん、購買にも繋げられるサイト設計である必要がありました。
コンセプトのリニューアルに伴ってサイト改修を行う場合には、回り道になってしまったとしても、ブランドの「コア」のすり合わせを行うべきであると、FRACTAは考えます。「コア」とは、ブランドの独自性となるこだわりや強みであり、ブランドに携わる人たちが選択に迷った際に立ち返る、考え方の軸となるものです。
コアのすり合わせを行わずにサイトの設計に進んでしまうと、デザインや表現を決めていく際の判断軸が、その時々でズレてしまうことで、サイトや制作物全体を通じた一貫性が失われてしまうため、プロジェクトの最初の段階でコアを固めることが重要です。
5PM Journalのプロジェクトでは、まず改めて母体である丸井グループのビジョン・ミッションから立ち返り、5PM Journalがメディアとして示すべき価値を定義しなおしました。
これを踏まえて、対象の読者像や、訴求するべきことはもちろん、5PM Journalの記事を読んだあとに、読者に感じてほしい「読後感」まで言語化し、カスタマージャーニーとして整理しました。
カスタマージャーニーとして整理した情報を元に、クリエイティブ制作と、サイトの設計に移りました。
クリエイティブの面では、情報メディアとしての扱いやすさと、「偏愛」を表現するデザイン的な遊び心、そしてメディアのこだわりをバランスよく落とし込むことが、最も注力したポイントです。
情報メディアらしくUIを詰めていくと、どうしても無難なビジュアルに落ち着いてしまいます。軽快で楽しい雰囲気がありながら、程よく熱量を感じさせるビビッドなオレンジを基調とし、使用フォントの選定やレイアウトで、「遊び心」を表現できるように、FRACTAと5PM Journalですり合わせを繰り返しながら、最適なバランスのデザインを目指しました。
サイトの設計の面では、将来的にブランドの商品の購買に繋げられるように、検索機能の充実化や、記事のライターの情報を深ぼりやすい導線設計を行いました。
弊社側のコンセプトや事情などを最大限汲み取って成果物を作成いただきました。また、決められた工数の中で、追加でお願いしたことを含め、ぎりぎりまで対応いただいたことがよかったです。
( D2C&Co.株式会社ご担当者さま)
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Tags:クリエイティブ開発 / リブランディング
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Date:2023.05 - 2023.12
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Planning
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Project Management
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Art Direction
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Design
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Development
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