人々の健康志向が高まる中、健康を謳うスイーツはどこか味の物足りなさがあったり、見た目が素朴であったり、健康と味や見た目のおいしさを両立させることは難しいとされていました。
そこで、カラダに優しい原料を使いながらも、パティシエが本当に納得出来るおいしさやスイーツとしての美しさを追求したスイーツの常識を覆すブランドであるというコンセプトの定義をし、ECサイトの立ち上げからビジュアルデザイン、ブランドムービー、リーフレットなどの作成を行いました。
ヘルシーであることがブランドの特徴ではあるが、健康を押し出しすぎると、おいしさが直感的に伝わりにくかったり、ユーザーにとって共感しにくい世界観になってしまうのではという懸念がありました。ユーザーが欲しいと思うブランドのコミュニケーション方針から一緒に考えていきたいというご要望からプロジェクトがスタートしました。
サイトローンチまでがタイトなスケジュールであったため、ブランディングフェーズとEC構築フェーズを同時に走らせながら「ブランドにとって相応しいコミュニケーションは何か」を追求していきました。
ヒアリングや競合含めた試食体験をもとに、ブランドの独自性となるキーワードを、「ブランドを長期的にみた時の存在価値とは?」「ずっと求められるブランドであるためには?」「BEYOND SWEETSでしか叶えられないこととは?」といった3つの軸で抽出。
そこからブランドを構成する8つのキーワードを絞り込んでいきました。
抽出されたキーワードをもとに、ブランドを人間の人格(雰囲気、見た目、話し方、振る舞い、抱く夢)に準えて表現するブランドパーソナリティを定義。これらのブランドの核となる要素を明確化し、BEYOND SWEETSがこれまでのスイーツの枠であり常識を超えようとする意思を伝えていく、コンセプトとタグラインを策定しました。
そして策定したコンセプトを伝えるためのデザインコンセプト「NEXT SWEETS」を定義。スイーツの美しさやシズル感を全面的に押し出し、機能面はミニマムに表現していくという表現方針で、スイーツとしてのワクワク感を醸成することを優先しました。
また、ECサイトに留まらない長期的なグロースを視野に入れた追加提案も実施しました。ECサイトが立ち上がった後には、イベント・店頭などのオフラインでの顧客接点も重要であると考え、コミュニケーション施策や、商品展開のアイディア企画の立案を実施。ユーザーとの関係をどう構築していくか議論を行いました。
パティシエがデザインしたスイーツのイメージからインスピレーションを受け、ナチュラルで洗練されたブランドの世界観を目指しました。スイーツのシズル写真には特にこだわり、断面を接写で迫力のあるシズルを実現したり、さまざまな種類のスイーツを並べることでスイーツへのワクワク感を直感的に伝えています。一方で機能面に関しては、体に優しい原材料をアイコンで表現することで、文章説明をコンパクトにする工夫や、サイトのコンセプト部分をインタラクティブなUIにすることで、全体のワクワク感を損なわずに「健康」という機能面を伝えられるコミュニケーションのバランスを測っていきました。
商品開発と同時進行の制作だったため、スイーツのイメージを想像しながら、ビジュアル表現を固めていきました。
ブランド認知を目的としたブランドムービーでは、前半でスイーツの美味しさを伝え、後半では小麦不使用などの機能面の訴求をすることで期待感を醸成させる構成に仕上げています。みんなでスイーツを共有できる喜びを伝えるために、時間や予算の制約のなかで、 最大限リアリティを追求してモデルを使ったシーン撮影にこだわりました。
ECの同梱物や店頭で使用するリーフレットの制作も実践。A3四つ折りの仕様で、中面にダイナミックに商品紹介をデザインしました。A3サイズで大きく作ったのは、隣にいる人と一緒に見れるようにすることでスイーツを選ぶ時から楽しさを共有できることを実現するためです。切り抜き画像をあえてランダムに織り交ぜリズムを出すことで、楽しい雰囲気を醸成しています。
WEBサイトを制作するだけではなく、我々のブランドコンセプトをしっかり理解した上で、FRACTA社のノウハウをもとにしたブランドコミュニケーション・デザインコンセプト設計等含めて、納得のいくアウトプットを共に構築できたことが素晴らしかったと感じています。 また、プロジェクトの途中で当初計画から変更になった点が多々ありましたが、柔軟に丁寧にご対応いただけた点もパートナーとして素晴らしいと感じました。
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Tags:クリエイティブ開発 / 新規立ち上げ
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Date:2023.07-2027.01
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