こんにちは!FRACTAのResearch & Implementation(RI)局です。
外気が冷たくなり、イルミネーションが綺麗な季節になりました。11月末にはBlack Friday Cyber Mondayが盛り上がりましたね!
Shopifyでは今月もたくさんのアップデートがありました!ぜひ最後までご確認ください。
◎Shopify Changelogとは?
EコマースプラットフォームShopifyに関する、機能更新を発信している情報タイムラインです。
早速、2023年10〜11月にどのような更新があったか見ていきましょう!
日本国内で展開するShopifyストアに影響のあるUpdateは以下の通りです。
(本記事で対象としているChangelogは、“日本国内で展開するマーチャントに対し影響があるもの”をターゲットとしています。)
[2023/10/20]
Shopify Translate & Adapt アプリ内に新しい検索機能を導入
Translate&Adaptアプリ上で、翻訳した言語でストアのリソースを検索できるようになりました。例えば、「クッキー」という商品に対して「Galleta」「Kuketo」など翻訳後の商品名で検索すると、「クッキー」が検索結果として表示されます。
[2023/10/20]
顧客の拠点に関わらず、チェックアウト時に顧客が選択した配送先の住所に合わせて通貨が変更されるようになりました。 このアップデートにより、顧客は通貨両替手数料を含む金額を現地通貨で支払うことができます。
[2023/10/20]〈Shopify Plus〉
GeoIP設定を有効にしている場合、GeoIP機能が「自動リダイレクト機能」として組み込まれます。この機能により自動的に調整され、顧客のGeoIPに基づいて地域固有のコンテンツ表示がされるようになります。
[2023/10/23]
Shopify Flowで任意のチャネルで商品を公開・非公開に設定
各アクションの機能の一部として 、1つ以上の販売チャネルを選択できるようになりました。 すべての販売チャネルでの公開・非公開設定が可能になります!
[2023/10/25]
Shopify POSでチェックアウトが行われた際の仕様が変更されました。ストア管理画面の注文管理情報では、“配送”の項目に「Retail - no shipping required(重量表記)」が表示されるようになりました。そのため、ストアに対して以下の設定がされており、“配送”項目が「Retail - no shipping required」の場合には自動処理を行わないようにする、といった設定変更が必要になります。
- 配送情報の有無に依存するような設定がある
- 配送情報の有無に基づいて配送アプリなどとのインテグレーションをしている
[2023/10/26]
POSチェックアウトのアップデートに伴う分割支払いの第三者機関連携への影響
Shopify POSでのチェックアウトが行われた場合の仕様更新に伴い、分割支払いに影響する変更が発生しました。
本変更により、注文情報を照会しているアプリやインテグレーションをしているシステムからは、実際は一部支払い済みの状態でも、支払い済みと見えるようになります。また、注文全体に対してではなく、支払いごとにWebhookが発行されます。ストアに対して以下の設定を行っている場合は、“注文のfinancial_statusがpaid(支払い済み)の場合にのみフルフィルメントが発生するようにワークフローを更新する”よう、設定変更が必要になります。
- 分割支払いのWebhookに依存したインテグレーションを行なっている
- 外部のフルフィルメントシステムとインテーグレーションを行なっており、一部支払いが完了した注文の最初の Webhook発火に基づいて自動的に注文を処理している
[2023/10/30]
Shopify管理画面からサードパーティアプリのPOS UI拡張機能を、スマートグリッドに追加・削除することができるようになりました。一貫したスマートグリッドエクスペリエンスを確保し、複数の店舗で複数のアプリの拡張機能を管理する時間を短縮できます。
[2023/10/30]
Shopify Paymentsで同一注文に対する複数の支払い処理が可能に
Shopify Plusのマーチャントに対してデフォルトで有効である「一部の支払いを複数確定する」機能が、Shopify Paymentsを利用しているマーチャントであれば、他のプランでも利用できるようになりました。
[2023/10/31]
顧客が「Shopify POS用メールカート」からチェックアウトを完了した場合に、その売上が正確にPOSチャネル 、小売店のロケーション、スタッフメンバー (登録および販売支援)に関連付けられるようになりました。また、チャネル別の売上や、POSの場所別、レジのスタッフ別、スタッフの属性別それぞれの小売売上に対して、“小売”属性が反映されるようになりました。
[2023/10/31]
スタッフがPOS上で返品登録を行う際に、返品理由のリストからの選択や、品目ごとにメモとして詳細な理由などの記述を追加できるようになりました。返品理由に係る問題・顧客の好み・商品そのものや商品の提供について多くの貴重な洞察を得る助けになります!
[2023/10/31]
Hydrogen v2023.10が利用可能になりました。Remix2の使用開始の他、デフォルトのキャッシュ構造の更新など以下に記載のアップデートがありました。
- Remix2.0
- Remix 2の使用開始
- Remixはピア依存関係にもなっているため、Hydrogenとは独立してRemixパッケージを常に最新の状態に保持
- 重要な更新
- Hydrogenのデフォルトのキャッシュ構造が更新に伴うstale-while-revalidateの期間が延長
- @graphql-codegen/typescriptへの依存関係がv4に変更
→HydrogenまたはHydrogen Reactから直接インポートする場合、Scalar型の更新が必要 - その他の変更点
- すべてのパッケージとサンプルがv2023-10APIバージョンをクエリ
- HydrogenにCustomer Account API用のAPI クライアントが含まれる
- カスタムカートメソッドが安定CartHandler(カートとの対話に使用できる API)の作成に関わるもの
- ローカル開発サーバーで利用可能なGraphiQLクライアントにGraphiQL Explorerプラグインが追加され、GraphQLリソースを簡単に参照可能
- v2023-07で非推奨となったプロパティとパラメータ削除
- 追加の依存関係の変更、修正、確定
[2023/11/01]
Shopify Collabsクリエイタープロフィールページの改善
Shopify Collabsにおいてクリエイターのプロフィールページは、今までクリエイターごとに異なった表示がありましたが、今回の改善で統一感のある表示になりました。
- 追加された表示
- クリエイターがCollabsネットワークに参加していることが明確にわかるバッジ表示
- 連絡先を公開しているクリエイターへの招待状を簡単に送付できるボタン
- 各クリエイターが入力した情報を詳しく説明するセクション。
(メールアドレス、性別、年齢、所在地、ソーシャルメディアアカウントなど) - 各クリエイターとの現在の関係に関する詳細な情報と洞察
(確認できる情報は、コラボレーション履歴、アプリケーションの詳細、現在のアフィリエイト オファー、ギフト履歴、販売実績)
[2023/11/01]
POSでPINを入力する際、5回失敗した場合は30秒間待ってから再入力できるようになりました。また、POSアクセス権を持つユーザーのPINを作成・編集する際、推測されやすいPINに警告が表示されるようになりました。
[2023/11/03]
ギフトカードのEメール送信のオン/オフの切り替えを更新と自動化
「ギフトカードの手動作成時に「いますぐギフトカードを送る」が実行されるようあらかじめ選択する 」のチェックボックスを事前にONに設定しておくことで、ギフトカード作成時(保存と同時)に送信まで行えるようになりました!
プレビュー機能も併せて利用可能です。
[2023/11/03]
スタッフ権限付与で、注文に関する権限がより細かく設定できるようになりました。従来の注文権限を付与されていたすべての既存スタッフには互換性を確保するため、デフォルトですべての新しい権限が自動的に選択されており、選択または選択解除することが可能です。
[2023/11/06]
Shopify Tax Platformを使用して、ご希望の税務サービスをShopifyに接続します
Shopify Tax Platformがリリースされました。これはマーチャントが希望する税務サービスをShopifyと統合できる堅牢なインフラストラクチャで、Vertex,Inc.が最初の税務プラットフォームパートナーです。
[2023/11/07]〈Shopify Plus〉
Plusストアで「サンキューページ」「注文ステータスページ」の拡張機能が利用可能に
チェックアウトエディターを使用して、「チェックアウトページ」「サンキューページ」「注文ステータスページ」の外観・機能をカスタマイズできるようになりました。「サンキューページ」「注文ステータスページ」もチェックアウトブランディング(背景色など見た目に関する設定)と互換性があるため、購入前〜購入後まで一貫した顧客体験を提供することができます。
※注意
現在、「スクリプトタグ」など以下の機能はshopifyで非推奨となっており、廃止日が決まっています。
これらを使用しているストアでは新しいシステムへの移行等が必要になりますので、ご注意ください。
- サンキューページ、オーダーステータスページで非推奨になっているもの:
- スクリプトタグ
- 追加スクリプト
- checkout.liquid
- 削除予定日:
- 2024/8/13
- チェックアウト内のcheckout.liquid(情報入力ページ、配送ページ、決済ページ)
- 2025/8/28
- checkout.liquid(サンキューページ、注文状況ページ)
- スクリプトタグを含むアプリ(購入後ページ、注文状況ページ)
- 追加スクリプト(購入後ページ、注文状況ページ)
[2023/11/08]
Shopify POSで、注文完了後15分以内の間は注文をキャンセルできるようになりました。お客様の気が変わったり決済に誤りがあった場合に、簡単に注文をキャンセルして支払いを無効化することが可能です。
[2023/11/08]
Search & Discoveryアプリでは、コレクションと検索結果ページに表示されるフィルター オプションに色と画像を追加できるようになりました。色、パターン、素材のプレビューをスウォッチで表示でき、お客様がフィルターオプションをすばやく理解できるようになります。
[2023/11/09]
ストア分析ページ内のShopifyレポートを、マーケット別にフィルタリングできるようになりました!
- 特定のマーケットに基づいたフィルタを売上、行動、顧客レポートに適用可能
- マーケットページ(設定→マーケット )で 「レポートを表示」ボタンを選択すると、すべてのMarketsの売上を時系列で閲覧可能
- 各マーケットのページで、「マーケティングのパフォーマンス」セクション内のレポートが、アナリティクス内の市場フィルターにリンク
[2023/11/09]
注文編集画面で、割引を追加・削除・更新できるようになりました。顧客がチェックアウト時に割引を適用し忘れた場合などに、マーチャント側で割引を追加することができ、顧客体験の向上に役立ちそうです!
本機能はストアオーナー、「注文を編集する」権限を有するスタッフが操作可能です。
※注意
- 割引を追加すると注文の合計金額が変わるので、差額費用について顧客への通知・返金・請求が必要になります。
- Plusプランでチェックアウトをカスタマイズしている場合は、この機能がストアに追加された後にチェックアウトを更新する必要があります。
[2023/11/13]
Shopify Taxがアメリカでの税込み価格をサポートするようになりました
アメリカで販売・配送するマーチャントで「税込価格」を使用している場合、Shopify Taxが税徴収を有効にしている州の正確な税率、製品固有の税を計算するようになりました。
[2023/11/13]
Shopify Taxがアメリカ国外からアメリカに販売される注文をサポート開始
ストア拠点に関わらず「アメリカに販売している全てのストア」がShopify Taxを利用できるようになりました。Shopify Taxは、州や区域毎に複雑な税法があるアメリカで、消費税を正しく徴収する作業を極力簡単に正しく行うことを助ける機能です。
[2023/11/13]
Shopify TaxがPOS注文で利用できるようになりました
Shopify POSを利用してアメリカの税金を徴収している場合、自動的にShopify Taxにアップグレードされ、2024/1/1まで無料で利用できます。手数料などがストアのビジネスに適していないと判断した場合は、いつでもアメリカの税金設定でBasic TaxまたはManual Taxにダウングレードできます。
[2023/11/15]
ギフトカードの「受取人の追加」と「スケジュール送信」が可能に
顧客はギフトカードへの「受取人」とパーソナライズされたメッセージの追加や、ギフトカードが特定の時間に送信されるためのスケジュール設定などができるようになりました。よりパーソナルで思いやりのある便利なギフト体験ができます。
[2023/11/16]
全てのマーチャントが1ページチェックアウトと3ページチェックアウトのどちらかを選択可能に
Shopifyプランに限定されることなく、全てのマーチャントが1ページチェックアウト(デフォルト)、3ページチェックアウトのいずれかを選択できるようになりました。本変更に伴う現行のストアへの影響はなく、引き続きチェックアウトエディターでチェックアウトのレイアウトを設定が行えます。
[2023/11/21]
新しいトリガーがリリースされ、指定した閾値に達しエラーが発生した初回のタイミングで通知を受け取ることができるようになりました。多くの通知がされないようにするため、このトリガーはワークフローバージョンごとに1回だけ実行される仕様になっています。
10〜11月のUpdateの中でRI局が一番着目したのは、こちらです。
[2023/11/07]〈Shopify Plus〉
Plusストアで「サンキューページ」「注文ステータスページ」の拡張機能が利用可能に
チェックアウト周りのカスタマイズを今まで行っていた各種機能やアプリの廃止日、削除日が迫る中、ノーコードでのカスタマイズが行えるのは非常に嬉しい機能ですね!
今回のChangelogの記事はいかがでしたでしょうか?
日々機能改善や新規機能のリリースが行われるShopify、これからも変化に注目していきます!